阪南病院では安定した環境で治療・看護に取り組むため、電子カルテを中心にした医療情報システムを導入しています。電子カルテに関しては、精神科に特化したシステムを運用することによって患者さんの情報を一元管理し、医師とスタッフがそれぞれ必要な情報を共有。連携を図りながら効率よく業務をすすめることで、患者さんと対面する時間を増やし、より質の高いケアをめざしています。
セキュリティ面ついては、職種・ユーザーごとにアクセス権限を取り決め、有線LANで運用することで安全を確保しています。また、グループウェアは院内の施設予約やさまざまな情報発信に利用し、職場のコミュニケーションを活性化しています。
全体の基幹となるシステムで精神科の特性を踏まえたパッケージシステムをベースに、医師の指示を受けて治療の履歴を記録する「看護支援システム」、薬の処方や各種検査などをデータベース化し、関連部門と情報をやりとりする「オーダリングシステム」を運用しています。
オーダリングシステムで心電図や各種検査の指示を受け、実施します。検査の結果は電子カルテにフィードバックされます。
通院や入院のきっかけとなる電話での相談内容を記録しておくことで、実際に通院、入院された場合のカルテと併せ、治療内容の参考にします。リハビリ部門システムでは、医師からのリハビリ指示と療法士の受付がタイムリーにやりとりされ、患者さんがどのようなケアに参加されているかが履歴となって残ります。
職員用の院内LANで、会議室や研修室の予約、研修や講習、イベントなどのインフォメーションに利用しています。担当の病棟や職域に関係なく、誰もがオープンな情報を得ることができます。
オーダー次チェックシステムは治療上の安全を保つための、投薬と注射に特化した阪南病院独自の管理システムです。飲み合わせや併用によって起こる危険性を回避するため、医師が薬や注射液の内容や性質を細かくチェックしていきます。最終は実薬剤を確認し、調剤部門と連携を図っています。
電子カルテ(オーダリング)と連動し患者さんの栄養管理システムとして、基準栄養量の比較・確認、特別食の管理、食数管理、食材の在庫・発注管理等の機能を担う病院の食事を支える部門システムです。
いずれも電子カルテシステムに連動し、「精神科帳票システム」は患者さんの治療履歴をもとに入院・退院の際に行政に届け出る書類の作成をサポートします。同様に、「医事会計システム」では、電子カルテのデータから入院費・治療費などの会計管理を行います。