反復頭蓋磁気刺激(repetitive Transcranial Magnetic Stimulation)は、うつ病の新しい治療法です。
お薬による症状のコントロールが難しい方に新たな選択肢としてご利用いただくことができます。
対象
次の項目に該当する18歳以上の方がrTMS療法の対象です。
実施には精神科専門医(日本精神神経学会認定)による判断が必要です。
●うつ病(大うつ病性障害)の診断を受けていること。(双極性障害は適応外)
●抗うつ薬による適切な薬物療法で十分な改善が得られていないこと。
●中等症以上の抑うつ症状を示していること。
治療にはまず、外来受診が必要です。
※診察では問診の他、心理検査、MRI、脳波など必要に応じ検査を行います。
01
診 察ご病状について診察をいたします。また、rTMS治療が可能かについて判断いたします。
尚、ご診察に伴い、MRIやCTなどの検査を行うことがございます。外来診察に複数回のご来院が必要です。
初診の方は病院へお問い合わせください。
☎(072)278-0381
02
説 明治療について、かかる時間や治療期間、費用、期待される効果、その他副作用などについてご説明いたします。
ご不明な点があればお伺いいたします。
また、治療には入院が必要です。
03
開 始治療開始にあたり、処置などはありません。
チェアに座り、楽な姿勢で治療を受けることができます。
(途中経過で効果がない場合は治療終了いたします。)
治療は…
1日約60分
週5日
期間4週間~6週間
次に該当する方は、rTMSによるうつ病治療を受けることができません。
● インプラント・金属等を頭部に植込んでいる方。(人工内耳等)
● 心臓にペースメーカーを有する方。
● 妊娠中の方。
● 医師の診断により対象外と判断された方。
外来費用
● 保険診療の3割負担で約15,000円です。(初診料+関連検査)
● 検査内容により増減あり。
入院費用
● 病棟、お部屋により費用が変わりますので、ご予約の際、ご相談ください。
当院ではrTMS療法を受けられた患者さまを対象とした臨床研究を実施しております。
詳細は、臨床研究にご参加いただける患者様へのご案内、臨床研究に関するお知らせをご覧ください。
rTMS(反復経頭蓋磁気刺激)は磁気エネルギーを使って脳内の神経細胞を働かせることが期待されています。
頭にあてた専用のコイルに瞬間的に電流を流すと磁場が生まれます。
この磁気エネルギーがうつ病によって脳本来の機能が低下している部位には興奮性の刺激を、過活動になっている脳部位には抑制性の刺激を送ることで、うつ病の改善に効果をもたらします。
また、薬物療法やmECT(電気痙攣療法)に比べ副作用が少なく安全性が高いことが特徴です。
rTMS療法を受けることで、全てのうつ病が改善するわけではありません。
効き方には個人差があります。
詳しくは主治医にご相談ください。
予約・お問い合わせ
初診の方は必ずお電話のうえ、診察予約をおとりください072-278-0381(阪南病院)